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炉頂圧(ろちょうあつ)発電の概要



日本では、明治期における国家的事業として製鉄所の建設が行なわれ、現在は日本全国に15ヵ所の製鉄所があります。鉄鋼製品の製造は、原料となる鉄鉱石を生産工程に供給して、最終製品を製造するまでひとつの敷地内で一貫して生産が行なわれます。その際に必要とされていたのが発電所です。

製鉄所には必ず発電所が併設されていた

製鉄所には必ず発電所が併設されていた

これはあまり知られていませんが、各地の製鉄所には必ず発電所が併設されています。事業形態としては、電力会社と共同で設立した場合と、製鉄所が独自に設立した場合の2つのケースがあります。いずれにしても、ここで発電される電気の多くは電力会社に供給されますが、その発電能力は非常に高く、例えば「神鋼神戸発電所」の火力発電所は140万キロワットの発電能力を持ち、茨城県鹿嶋市にある「新日鉄住金製鉄所」の火力発電所は50万キロワットとなっています。2011年の東日本大震災で、同発電所も被害に遭いましたが、2週間程で発電を再開しました。発電所で使われる燃料としては、製鉄所の高炉から排出されるガスや石炭から、コークスをつくるときに排出されるガスを利用する場合と、石炭を主原料とする場合に分かれますが、もともとどこの製鉄所も高炉で大量に石炭が使われるため、石炭か排ガスを原料にした火力発電所が建設されるケースが多いです。

製鉄所の公害対策

製鉄業界では、長い間、その製造工程で大量の石炭や水を使うため、ばい煙や粉じん、そして二酸化炭素(CO2)、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)などの排ガスが大気中に放出され、大気汚染とともに公害問題の責任を迫られていました。現在に至るまで様々な対策が講じられる中、「炉頂圧発電」もその対策のひとつとして1960年代から検討が進められ、1973年のオイルショックを契機に、全国の製鉄所は省エネルギー対策としても効果のあった炉頂圧発電を建設するようになり、現在、全国各地の高炉には100%炉頂圧発電が装備されています。

炉頂圧発電のしくみ

高炉の炉頂部から出るガスは3~4気圧にもなりますが、この圧力でタービンを回転させ、電気を取り出すシステムです。タービンの型式には、「輻流タービン」と「軸流タービン」の2種類ありますが、現在は電気効率の良い「軸流タービン」が主流となっています。さらに効率的に発電するため、従来の調速弁による制御を止め、タービンの羽根を可変としその角度を変えることにより、高炉から放出されるガスの全量をタービンに送り込むように改善されました。高炉の大きさによりますが、出力は最大3.5万キロワットです。

炉頂圧発電の利点

公害対策、及び省エネルギー対策として考えられた炉頂圧発電には、次のような利点があります。

  1. ①大気汚染物質を放出しないので、公害が発生しません。
  2. ②高炉の排ガスエネルギーを活用した発電方法のため、新たな燃料を必要としません。
  3. ③タービンの羽根の角度を制御することで、効率の良い、騒音が少ない発電ができます。